玩物喪志の解説

 「物をあそべば志をうしなう」が元ネタで、将来的に価値の見込めないものにばかり熱中して本業をおろそかにすることを警告してる四字熟語です。

 また、学問においては細かい部分にばかり意識がいって、本質的な要素を見失うことも意味しており、長い目で見た自分の行動が正しさから随分脱線して迷走している様も表せそうです。

 いざ考えてみると抽象的なことを扱っていてイメージしづらいですが、通販で無駄遣いをやめて「この買い物で自分のライフワークにどんな効率の差が生まれるのか?」という一考を置くことも、レールをコントロールする小さな取り組みになってくれるんじゃないでしょうか。

玩物喪志の例文

【鎮】「なりも随分変わったものだ……未だ玩物喪志を免れることはできていないようだな、愚兄。見苦しいものを見せてくれるな、名が泣く」

【ヤス】「ソッチは相変わらず手厳しいねえ。お前が居るんならその名とやらは取りあえず数十年はまだ生きるだろうに。俺は、実質的に破門を受けた身なんだし。赤の他人は、当然のように無関係に振る舞うのみさね」

【鎮】「……まさか本気でそんな戯けを口走っているわけではあるまい。貴方のことだ、我が父は未だ貴方の才を諦めてはいないことぐらい分かっていよう?」

【ヤス】「……さあ、何のことやら。俺の本業は、ミュージシャンなんでね。考えることは明日のライブと打ち上げのお店、そんぐらいさ」

【鎮】「…………」