画脂鏤氷の解説
「画脂」は油に絵を描くことで、「鏤」は彫刻すること。つまり脂肪のかたまりに絵を描いたり氷に彫刻をしたりしても、どうせすぐに消えて何も残らないよねっていうのが表面的な意味です。
そして云いたいのは、骨折り損。いくら苦労しても求めた効果は得られないことです。出典を見るに、それをやる素質が無いのに沢山のものを犠牲にしてでもそれをやり続けても、成果はあがらなく総じて無駄だという教えの喩えで使われているので、お前才能無いじゃんみたいなニュアンス含めて使うと良いのかもしれません。
画脂鏤氷の例文
【平良】「画脂鏤氷を続けるのは当然、本人の為にもなりません。貴方が彼女のことを良く思っているのならば尚更、今の生徒会の在り方を見直すべきでしょう? 会長を変えろとは流石に云いませんが、矢張り貴方のような高貴で知性ある御方が――」
【結晶姫】「いつも通り才能の話をしているのでしょうか。私の視野の限りで申し上げるなら、他の誰が彼女に代わっても、結局氷に鏤め水に描くのみに終わると思っています。それに、あの会長の手足となり会長の思考を掻き消すことなく実現できる人材が一体どこにいるとお思いで? 英副会長以外に、今年の暴れ回る石山政権を空中分解させず、寧ろ手綱を引き我々稜泉を更なる高みへと導く裏の賢者に誰がなれると?」
【平良】「藍澤様が彼女を非常に高く評価していることはもう分かりました、しかし此処は凡庸な学園ではなく稜泉学園です、客観的に見ても彼女にはこの稜泉の上に立ち統べるにあたり欠けているものが多すぎる――」
【結晶姫】「無欠の人間など何処にいましょうか。私からすれば石山会長の方が間違いなく色々と大切なものが欠けていると思いますが。それでも今まで我々が実績を得続けたのはその会長を彼女が補い続けたからに違いありません。すなわち――」
【環】「今日も、藍澤先輩と平良先輩、仲が良いよね」
【恋々空】「えっ、そう見るんですかタマ先輩!?」